携帯電話がいらなくなった

2013/03/04

 iPhoneを買ってよかったと思うのは、連絡先のメールアドレスを人に教えるときにgmailのアドレスを教えても変な人だと思われなくなったことだ。5年くらい前だとメールアドレスというものはアットマークの後ろにdocomoとかezwebとかvodafoneの文字が入っているのが当然で、そういうメールアドレスをもっていないと友人と連絡する手段がなかった。驚くべきことだが、僕が就職活動をし始めたときには「ドコモ以外の携帯電話は電波が悪く、企業が面接の連絡などで電話をかけてきたときにつながらなくて先方の心証を悪くする可能性がある。だから@docomo.ne.jp以外のメールアドレスが履歴書に書いてあるとそれだけで不利になる。就活を始めるなら、まずドコモに機種変更するのが当然の姿勢だ」という趣旨のアドバイスを部室で先輩から受けた。何人かはその話を信用して機種変更したが、僕はそれを聞いてドコモからauにした。立場や方向性はそれぞれ違ったが、我々はみんな頭が悪かった。

 話がそれた。iPhoneはgmailが読める。だから堂々とgmailを人に教えられる。いまどきそんなことでパソコン・オタクだとも思われない。で、gmailを教えて連絡を取り合うわけだけど、技術的な環境とは別に僕の環境も大学生の頃と変化したので、それほどメールを頻繁に打たなくなった。思い返してみると、大学生の頃はわけのわからないメールを一日中誰かとやりとりしていたような気がする。ある日は僕が誰かになにかメールを打ったら、その相手から「こっちは今こういうテレビ番組を見ている」という内容の返事が来たような記憶がある。薄気味が悪いくらい閉ざされた情報のやりとりだ。でも今はそんなメールはしなくなった。だから別に出先でメールを読めなくても、朝と晩に家のパソコンでチェックできればいい。緊急の用事や待ち合わせの時は電話をかけるし。

 そういうわけで近々iPhoneを解約して、電話だけできるようなシンプル・ケータイみたいなやつにしようと思う。別にインターネットも見ないし、どうしても調べ物がしたければ家のパソコンからアクセスする。特に使いたいアプリもない。暇をもてあましたら木のうろかアスファルトのひびでも眺めていればいい。そういうわけで本当はすぐにでも解約したいのだが、iPhoneはローンみたいな買い方しかできなかったので、もうしばらく機種変更はできないらしい。残念だ。しかし、それで税金の払い納めだと思えば気が楽だ。そうすれば月に5000円くらいかかっていたお金を払わなくて済むようになる。

 いろいろと理由をつけてみたが、年を重ねるにつれて単純に友人が減っていっただけのような気もした。まあ本当に用事があれば嫌でも連絡はくるだろう。別にマヨルカ島に住んでいるわけじゃないのだ。